アンティークジュエリーとは...

宝石の概念では、
100年以上前に作られた宝石のことを、アンティークジュエリーと呼びます。
アンティークジュエリーに限らず、アンティーク・骨董なんかも、一緒ですね(^^)

でも、最近では、’40〜’60年代のもアンティークと称され、ジュエリーも同じ扱いです。
何で?となると、結構変な話なんですが、
みんなにアンティークとして認められたからだそうです。
 (みんなって...ってな感じですけど(^^ゞ )
認められた=むっちゃ人気があるという事。
アンティークジュエリーの本場のおフランスの方でも、そういう話があり、今では認知され
てます。

他に、日本では、1960年に宝飾製品の自由化が始まったのです。
それまでは、勝手な事しちゃダメ!!っていう風な感じで、法律で統制されてました。
だから、それ以前の日本のジュエリーは、アンティークジュエリーという見解もあります。
 (僕の中では、’70年代前半までは、アンティークに入れても...と思ってます)


合成宝石とは...

天然宝石と全く同じ化学組成と構造をもつもので、人の手で作られた宝石です。    
簡単に言うと、天然宝石は地球内部で、合成宝石は、試験管の中で生まれただけの違
いです。
 (後、値段も違います(^^ゞ )

で、化学組成とありますが、これは水=H2O、酸素=O2とかと同じで、宝石(鉱物)にも
この化学式がついてます。
構造っていうのは、平たく言えば、原子の並び方です。
 (原子って見た事ないですけど...)

英語でいうと、合成は、SYNTHETIC(シンセティック)と呼びます。

キュービック・ジルコニアや、Y.A.G、スリーGと呼ばれているものは、合成宝石ではなく、
人造宝石の部類となります。
 (人が地球上に無い物を、0から作った事です。すごい事です!!)

ガラスやプラスティックは、模造宝石:イミテーションの部類です。

ちなみに、カットできる合成宝石としての歴史は、1877年にフランスのエドモンド・フレ
ミーさんが、ルビー結晶に成功!
 (宝石というより、鉱物結晶としての初合成の成功者さんは、フランスのベルチエさん。
1824年に透輝石を合成しました。)

で、本格的な合成宝石の原理なんかを作った人が、またまたフランスでベルヌイさん。
1900年頃にルビーの合成大成功!今でもこの原理は使われてます。
 (フランスの化学者さんて、スゴ過ぎです!!)

            ここで合成宝石のちょこっと注意です。
スイス人ワイゼという人が作ったと言われるジュネーブ・ルビーというのがあります。
または、シャム・ルビーの名です。
これは、1884年〜20世紀初頭にかけて、大量に出回ったそうです。
合成というより、質の悪いルビーを溶かし、再結晶したものと考えられています。
大量の空気泡、ヒビ、黒い含有物の特徴等があります。
アンティークジュエリーとしての価値は十分にありますが、
ルビーの価値が、当時の合成宝石よりランクが下になります。ほとんど見かける事は
無いかもしれませんが...

 (ちょっと欲しいです...(^^ゞ )

 

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リングの各部名称について...

指輪の各部分には名前がついています。
 (かなり画像度を落とさせてもらいました)                        
  A:石(指芯・“ゆびしん”とも呼ばれます)
  B:爪
  C:石座
  D:腰
  E:肩
  F:腕(シャンクとも呼びます)
Aは判りますね(^^)

Bは、爪(つめ)。これにもいろんな形があります。
種類の名称は、また次にやります。
 (写真より、絵の方が判り易いから(^^ゞ )

Cは、石座(いしざ)。石のすぐ下の所です。

Dは、腰(こし)。石座の下の飾り部分で、製作者さんがいろいろ工夫をこらす所でもあります。
一段腰、二段腰というのもあり、これはただ単に、石座の下が一段になってるか二段に高くなっているかの違いです。
デザインは、千本透かし、唐草etcです。
 (この種類も次回にします!(^^ゞ )

先に、Fで、腕(うで、シャンク)。指が入るリングの部分です。このリング部分にも断面のデザインの様なものがあって、名称もあります。
断面が三角形のは、剣腕とかです。
 (こっちもですね..._(._.)_ )

最後に、Eは肩(かた)。腕と腰や石座をくっつけている部分で、補強・装飾も兼ねています。
決まったデザインの名称はないようです。

一般的なリングの構造の名称です。
(でも、最近のジュエリーには、あんまり腰と肩が無くて、少し寂しいです...^_^; )

             ここで、石座サイズの表記についてちょこっと注意です。
 このHPの商品のサイズについてですが、石座サイズというのは、厳密に言うと たて×よこサイ
 ズは腰の最大 径で、高さは、腰から石のてっぺんまでのサイズとなり、本来ならば腰と表記す
 べきなんです。
 でも、何故そう表記しなかったかと言うと、腰が判り難いと思ったからです。
 石座ですと、石が座っている部分と、何と無く想像できますよね?(^^)
 また、大きな意味で、そう使われてもいます。


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爪の種類...

まず爪とは、宝石をつかまえるだけでなく、石を保護する役割もあります。
それと、爪も重要なデザインの一部ですので、爪の数と位置には、製作者さんもかなり気
を使うそうです。だいたい対角線上につけられてます。
 (ちょっと絵を書くソフトを上手く使いこなせてないんで、ヘタですけど...)
   A B   C   D  E   F   G
A:鬼爪
  肩がはった形で石をしっかり留めます。
   (よく使われてます(^^) でも、メレーで取り巻く時は、ちょい邪魔(^^ゞ )
B:わし爪
  鬼爪の肩を落として、スマートにした形。
    (パールを留める時によく使われてます。)
C:おがみ爪
  バケットカット(四角いカット)や、マーキースなどのとがった石を包み込む様に留めら
  れる爪です。「 ふくろ爪 」とも呼びます。
    (とがった所を包む様に留めるので、石の保護もバッチリです。)
D:けん爪
  カボッションカットの色石やパールによく用いられてます。爪の断面が、やや三角形に
  近い為、「 三角爪 」とも呼びます。
    (経験上、高価なヒスイやオパールなんかによく使われてます。パールもこっちが
     多いかな(^^) )
E:平爪
  留まる面積が広いので、しヵり留まる所が長所です。さらに広いのを、板爪と呼びます
    (でも、ムチャクチャな事しない限り、それ程大差ない気がします(^^ゞ ほとんどしっ
     かり留まってますから(^^) )
F:丸爪
  あまり目立たなく普通に使われる爪です。先が丸いから丸爪。業界用語で言うと
  「 並爪 」。
    (並と言われますが、品良くリングをまとめ、石の表情を出す爪です(^^) )
G:丸線爪
   丸爪より、先を玉の様にした爪で、「 玉爪 」とも呼びます。
     (これも爪が目立たない様にしたい時によく使われます。)
 
              ここで爪について、ちょこっと注意
立爪(ティファニーセッティングとか)、角爪等という言葉があります。これは、爪の名がつい
てますが、どちらかと言うと、石の留め方の種類になります。
立爪は、一つ石のダイヤによく使われているもので、ティファニータイプが有名です。
角爪・ききょう爪は、’40〜’60年代に流行った留め方で、現在のでは、ほとんど見かけま
せんが。
この立爪・角爪の爪にA〜Gが使われるのです。
 (留め方の詳しくは、また今度します_(._.)_ )



ティファニーの名前が出たので、ついでに雑学を。
 1個石のダイヤを最も美しく見せる方法として、1866年に6本の立爪のセッティングとし
て、開発致しました。このセッティング方法をティファニーセッティングと呼び、ダイヤにかか
る爪の大きさが小さく、6本爪のものをティファニー爪と呼びます。
ティファニー以外の製品でも、この形・方法を、ティファニーセッティングと呼びます。
 

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腰の種類...

製作者さんの数だけデザインがあるといっても言いぐらい、たくさんあり、未名称のもあ
ります。ここでは、有名な5つのデザインを紹介します。
 (やっぱり絵が下手です...見にくいかもしれませんが許して下さい。)
      A  B  C 

        D    E
A:千本透かし。例えば、R013
   (’40〜’60年代の最もポピュラーなタイプです (^^) )
B:二段千本透かし。
   (あまりお目にかかった事がないです...(^^ゞ )
C:孔雀透かし。
   (何となく孔雀の羽に見えない事も無いですよね?(^^ゞ )
D:菊透かし。
   (本当はもっと、斜めでギュッとしてます...(T_T) )
E:唐草模様。例えば、R001
   (これも、有名!光が良く入るデザインです )

よく見かけるのが、AとE。それ以外にR017の様に、AとEが二つ使われた物や、R004
様に、Aと半円のものが組み合わさった物など、いろいろ組合わさったものがあります。
 (ちょっと目線を変えて、腰のデザインも見てみると面白いです(^^) 同じデザインでも
横長やったり、透かし部分が幅広やったりと、宝石をもっともキレイに見せる工夫と、全体
の雰囲気を造っているのが、この腰とも言えます。)

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腕の種類...

代表的な腕の種類は、5種類です。
腰や肩の種類は、デザイン性もあって判り易く、目がいくものですが、この腕の太さ・幅とい
うのも、リングを見る上で大事なポイントの一つです。

腕の表面が、ピカピカの場合は、鏡面仕上げ。
また、つや消しになってる場合は、つや消し(梨地・マット)仕上げと呼びます。
この仕上げ方法のどちらか、またはミックスになっている場合もあります。
 (経験上、梨地仕上げが入ってる方が、高価なリングが多いかな(^^) )
 
まずは、例のごとく絵です。

       A  B   C   D   E
A:甲丸(こうまる)
  断面が、半円。
   (よく見かけるタイプです (^^) )
B:平甲丸(ひらこうまる)
  断面が、長方形で外側が盛り上がっています。
   (これもよく見ますね (^^) )
C:平打(ひらうち)
  断面が、長方形で、外側に面取りがされてます。
   (見た感じ、平ぺったく見えますが、ちゃんと指が痛くならない様に面取りされてます。)
D:シノギ
  断面が、台形です。
   (経験上、梨地仕上げと組合わせて、高価なリングに結構使われる事が多いみたい
    です。 (^^) )
E:剣腕(けんうで)
  断面が、三角形。
   (これは、あんまり見た事ないです...(^^ゞ )
これら以外にも、内甲丸と呼ばれるものがあり、Aを上下逆さまにしたタイプです。
最近のジュエリー、特にシルバーものは、独自の形が多いみたいですね。

               ここで、腕についてちょこっと注意
上で、大事なポイントと書きましたが、それは、強度です。
あまり厚みや幅がないと、リングをはめたままで荷物を持ったりすると、変形したりします。
何よりもしっかりしていないと、せっかくの指輪が台無しになってしまいます。
腕の中でも最も大事な所は、指なじみ(腕内側の一番下の所)でだいたい、厚み0.1p〜
0.18p、幅は、0.20p〜0.30pというのが必要と考えられています。
また、幅が広ければ、厚みはその分薄くても強度は保たれます。




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留め方の種類@

宝石を留める事を、「 石留め 」といいます。
で、大きく分けると、
 1.爪留め :文字通り、爪で留めます。
 2.彫り留め:地金に穴開けて、その穴に石入れて、穴の周りの地金から
         爪を彫りおこして留めます。
 3.その他 :上の留め方以外です。
 4.メレーの爪留め:メレーサイズの宝石のみに使われる爪を使った留め方。

という風に4つに分かれます。

@で有名なのが、立爪(ティファニーセッティング)ですね。
この爪留めの爪に上でやった爪の種類が使われるのです。
 (何となく判ります?(^^ゞ )

Aで有名なのが、男性用によく用いられる五光留め。
 (ちょっと恐持ての人がつけてそう...(^^ゞ でも、あんまり有名やないですね...)
本当に有名なのは、メレーダイヤによく使われているアワ留め、チョコ留めなど。
 (メレーダイヤだけをを敷き詰めたリングとかです。また今度しますね!)

Bは、@、A以外の留め方で、覆輪留めや、ミステリーセッティングです。
ミステリーセッティングは表面からは、爪が無くて石しか見えないデザインになってる不
思議な留め方です。ヴァン・クリーフ&アーペル社が有名です。
 (ヴァンクリのミステリーセッティングは、必見です!ほんまにスッゴイです(^^) )

Cは、また3つに分かれます。
  (またこれも次回にやりますね(^^ゞ )

ここでは、先ず@の爪留めの有名どころを紹介します。
 (今回は、画像でやりました。絵だと全然上手に出来ひんかったです...(T_T) )  

    A   B   C 
A:立爪(たてづめ)
   下からすっと立ち上がった石そのものを見せる為の留め方。
    (ティファニーのリングが有名ですね(^^) )
B:角爪(かくづめ)
   全体に箱の様な形で4本爪で、角ばっています。箱形なので、「箱爪」とも呼びま
   す。
    (’70年代ぐらいまで、よくありました。今のでは、ほとんど見かけませんね。)
C:ききょう爪
   4角の辺の中点から爪が出ている場合の呼び方です。
    (Bを正方形に例えると、角から爪が4本出ていますが、Cは、辺の真中から
     出ている状態です。)

これら以外の@の呼び方は、
1本の爪の場合、1点留め(ワン・サイド・セッティング)。
 (上から見て、1本の爪しか見えないもの。本当は下で留めてます。)
2本の爪の場合、2本爪又は、2点留め。
3本の爪の場合、3本爪。
4本の爪の場合、爪が上から見て、上下左右の場合は、天地爪。(例:R023
           爪が上から見て、斜めの場合は、4本爪。(例:R024
5本の爪の場合は、5本爪。
という風に本数+爪と呼びます。
 (だいたい10本爪まで。でも、7、9本爪は見た事ないです。多分無いですね(^^) )

                ここで、爪留めのちょこっと注意
爪をつける位置は、対角線上につける事が、もっとも強度的にもバランス上からも優
れています。こういった爪の位置も製作者さんは、かなり気を使って作っています。
アンティークジュエリーに限らず、ジュエリーを見る上で、上質かどうかを見る一つのポ
イントにもなります。良い宝石を使っているリング程、ピチッと爪の位置もあっています。
本数は関係なく、位置が重要です。

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